【訪問歯科】患者さんの口腔ケアグッズとケア方法と注意点について詳しく解説

訪問患者さんの口腔ケアグッズとケア方法と注意点について詳しく解説 歯科の知識

こんにちは!みんみんです。

今回は訪問患者さんのベッド状での口腔ケアについてお話していきます。

皆さんは訪問患者さんの口腔ケアで悩むことはありませんか?

・口腔内の乾燥

・開口指示が入らず口腔ケアが難しい

・口腔内全体に喀痰が付着している

・動揺歯がある

・むせてしまう

など悩みが多いと思います。

今回はセルフケアが難しい患者さんの口腔ケアについてお話していきたいと思います。

最後までお読みいただけると嬉しいです。

使用物品

・歯ブラシ

・クルリーナブラシ・スポンジブラシ

・保湿剤

・吸引器

・ガーゼ

・コップ

です。

口腔ケア時に歯磨剤を使用する方もいらっしゃいますが、セルフケアが難しい患者さんの場合十分なうがいができない場合が多いため、私は歯磨剤は普段使用していません。

しかし口腔ケアには様々な方法があるため、各歯科医院の方法に従って行うようにしてください。

またスポンジブラシは、単回使用の物品です。

コストの面などでやむを得ず複数回使用してしまう場合もありますが、

菌の繁殖に繋がるため、スポンジブラシではなくクルリーナブラシの使用をオススメしています。

口腔ケアについて

口腔ケアの流れについてお話していきます。

まず、口腔ケアを行う前にしっかりと準備を行いましょう。

ベット上の患者さんの場合口腔ケアの時間が長いと苦痛に繋がります。

しっかりと準備を行い、口腔ケア途中に準備不足で中断しないようにしましょう!

最初の頃は、準備のリストがあるといいと思います。

1:問診

家族の方やヘルパーさん・施設の方にお話を聞くようにします。

新患の場合

・歯磨きの回数

・使用物品

・口腔ケアのことで困っていること

などを中心に聞きましょう。

再診の患者さんの場合

・前回と身体的変化はないか

・前回から今回の間に口腔内の変化はないか

・口腔内で困っていることはないか

を確認します。

問診の際に『口腔内で困っていること』はしっかりとお話を聞き改善策を提案してあげるようにします

2:口腔内観察

口腔ケア前、まずはじめに口腔内の観察をします。

観察ポイント

1:喀痰

2:乾燥

3:口臭

4:舌苔

5:歯垢歯石

です。これらを3段階で評価します。

また、『粘膜炎はないか』『動揺歯はないか』『前回と歯の本数は変わっていないか』も一緒にチェックします。

前回との変化があった場合は速やかに先生に報告しましょう!

3:口腔ケア

口腔内の観察が終わりましたら続いては口腔ケアです。

患者さんの中には開口指示が入りにくい患者さんや口腔ケアの拒否のある患者さんがいます。

いきなり口腔ケアを始めるのではなく、しっかりと声かけを行い口腔ケアを開始します。

1:保湿

口腔内が乾燥している場合・喀痰の付着がある場合は、クルリーナブラシやスポンジブラシに保湿剤をつけ薄く口腔内に広げるようにします。

この際たっぷりつけてしまうと、口腔汚染の原因になってしまいます。

薄く塗り広げましょう!

またスポンジブラシを口腔内に入れる前はしっかりと水分を落としましょう。

少量の水でも誤嚥してしまうおそれがあるため、しっかりとガーゼなどで水分を落としてから口腔ケアを行うようにします。

2:粘膜・残存歯のケア

口腔内の保湿が終わったら、粘膜や残存歯のケアを行っていきます。

この際乾燥や喀痰の付着が強かったら、保湿してから少し時間を置き汚れを柔らかくします。

喀痰を柔らかくしている間に残存歯のケアを行います。

この際もしっかり歯ブラシの水分を落とすようにします。

歯ブラシをしっかり歯に当てながら、後ろから歯ブラシを追うように吸引を行っていくと綺麗になります。

残存歯のケアが終わったら、続いて粘膜のケアです。

喀痰が柔らかくなってきたら、クルリーナブラシやスポンジブラシで粘膜を拭います。

この際力をいれず、後ろから前に回しながら汚れを絡めます。

絡めて取った汚れは吸引でしっかり吸いましょう。

また喀痰は上顎前歯部の口蓋部分につきやすくなります。

しっかりチェックしましょう!

3:口腔内の確認

口腔ケアが終了したら最後に残存歯の動揺・口腔ケア前後での口腔内の変化がないか確認しましょう!

この際残存歯に動揺があった場合はしっかりカルテに記入し次回も比較できるようにします。

また家族の方や施設の方など、動揺歯に気づいていない場合があるため、最後に一緒にチェックしましょう!

お疲れ様でした!口腔ケアは終わりです。

口腔ケアの注意点

口腔ケアの注意点です。

出血

患者さんの多くは粘膜が薄く出血しやすいです。

どんなに保湿して時間を置いてもなかなか除去できない喀痰はあります。

しかし無理矢理取ってしまうと出血の原因になってしまうため、

出血しそうな場合は、無理矢理取るのではなく、そのままにします。

そのままにする場合は先生に報告・相談するようにしましょう

動揺歯

動揺歯がある場合は注意です。

動揺歯がタイミングが悪く脱落し誤飲してしまう場合があります。

しっかり共有しましょう

まとめ

いかがでしたか?

1日3回行っていてもセルフケアが難しい患者さんは口腔内汚染が強い場合が多いです。

そのような場合は、家族や施設の方を責めるのではなく、これからどのようなケアを行うといいかお話するようにしましょう。

最後までお読みいただきありがとうございました!

参考になれば幸いです。

歯科衛生士みんみん

スマイルナビの記事を書いている、現役歯科衛生士みんみんです!
このブログでは歯科衛生士、歯科助手のみなさんのお役に立てる情報を提供します!
また自分の失敗談や新人時代の悩みを皆さんと共有することで、少しでも皆さんの気持ちに寄り添えたら嬉しいです。
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